PSYCHO-PASS サイコパス2 #01「正義の天秤<299/300>」

↑の日付タイトルはあくまで個人の感想ですw

PSYCHO-PASS Sinners of the System

正直、1期が終わった時点では「綺麗に終わったし、2期とか劇場版はいらないなぁ」と思っていたのだけど、新編集版が構成をまったく変えないにも関わらず新規カットを追加して狡噛VS槙島にちゃんと決着をつけてくれた(補完してくれた)おかげで、1期から2期へのスムーズな主人公交代と、1期(というか新編集版)がそのまま2期へ続く作りになってて、ようやっと「待望の2期」って言えるようになったよ…。
2期はなぁ…朱ちゃん…いや、朱ニキさんの物語なんだよなぁ…。

…あぁ、言うまでもない。
2期は最初からクライマックスに狡噛ファンは狡噛欠乏症だ。


都内で起こる連続爆破事件(の4件目)。ネットにアップされた犯行声明の男と、現場付近で急激に色相が悪化した男が一致。ビル解体現場の作業員・喜汰沢と特定される。
朱ニキさんはすっかり狡噛2号のベテラン監視官になっていたぜ…。
えーと説明しますと、新1係は朱ニキさん、ギノさん、弥生の他には、1期最終話で配属された霜月美佳監視官…までは1期最終話通りで、2期で新任の執行官が2人。

東金朔夜と雛河翔。
着任早々事件が起きるのはサイコパスのデフォなのかと…。
ベテランギノさんに美佳のフォローを頼む朱だが、美佳は不満そう。


そしてOPは期待通りの時雨サウンドだったぜ。

1期の時点でOPを考察したところで本編とは何ら繋がりがなかったんだけど、まぁ、あえて考察しましょうか。
とにかく「色」に溢れてるってことで、2期のテーマは「色」かな…と。
動きも多いし、2期は1クール11話なこともあって、とにかく最初から最後まで突っ走るんだろう…とも。
朱が狡噛2号になったのは1期終盤からなんだけど、推理するときにタバコの煙ってあたりはモロに狡噛2号だなと。アニメ誌で塩谷が冲方に「狡噛は去ったけど朱の中には狡噛が残ってる」という注文をつけたとかいう話なので、2話以降朱の狡噛2号っぷりは見られるのではないかと。
あと部屋でソファーに座っている人物が(今回の敵である)鹿矛囲なのか狡噛さんなのかで意見が割れてるんだけど、私は鹿矛囲派。部屋の「色」が代わるってーのがなんか怪しいというか、朱の「私という色を問う」っていう言葉からも今回(2期)の朱の戦いのキーワードが「色」だとすると、それを問うのは敵のほうじゃないかなと。
でもってやたらと怪しく描かれている東金さんだけど、これは裏切りフラグと見せかけて我々のミスリードを誘ってるんじゃないかな…と私は疑っているが、逆にそうミスリードするようにそのままズバリ怪しく描いている可能性もあるよなぁ。なにせ我々の予想を裏切ることに定評があるサイコパスだしw
飛行機が逆さになる描写も最初は劇場版(海外編)への布石だろうかと思ったんだけど、

>飛行機(フランス語でavion)がひっくり返って(noiva)裂け目からカムイらしき人が血をまき散らしながら出てくる。
>noivaはポルトガル語で「花嫁」つまりこれは出産シーン。
>カムイ(アイヌ語で「神」)も結婚した女性から生まれた、ただの人間ですって解釈

というのを目にして、あぁなるほど!! …と。
そういや1期の槙島も「結局はただの人間だった」っていうことだったし、サイコパスの物語自体が「ただの人間が事件を起こす」という話だったよな…と。
多分、事件自体は槙島事件に匹敵する恐ろしさだとは思うんだけど、それでも「ただの人間が事件を起こす」ことには変わりないのだろうと。
新編集版まとめの時に、2期は「朱が自分の正義が正しいと常に証明し続ける戦い」だろうと言ったんだけど、OPでも朱VS美佳の対立があって、あぁ予想通り…と思っているわけだけど、その対立する美佳と朱の間に拘束された狡噛さんらしき人がいるのをどう捉えたらいいのかな…と。
現時点では、朱の中に狡噛さんがいる(朱の中に狡噛さんをトレースした部分がある)んだけど、でも彼のように獣になってしまわないために戒められている…って解釈にしてるんだけど、その狡噛さんが消える…ってーのをどう解釈したらいいのか…。
朱の中の狡噛さんが消える時が1期で狡噛さんが朱にかけた呪い(狡噛さんが「常守朱の正義は正しい」と言い切ったことで朱が自分の正義が正しいと常に証明し続けなければいけなくなったこと)が解ける時なのか…?
そして沼(?)に落ちた朱が見た死体が誰なのかも気になるところ。脱いでる=狡噛さんと定義すると狡噛さん死んでますがな…なんだけど、ふとそこで1期で朱と狡噛さんが雑賀教授のところに行った時にした「深い沼」の話を思い出したのよ。朱はその時「狡噛さんならどれだけ深く潜っても戻ってきそう」って言ったんだけど、狡噛さんは「シビュラは俺が戻ってこれなかったと判断した」って答えたあの話。狡噛2号と化した朱がその深い沼に潜って(というよりOPだと「落ちた」感じだけど)見つけたものが、その「戻ってこれなかった」狡噛さんなんじゃなかろうかと。狡噛2号になって狡噛さんをトレースしていくことで朱は1期では分からなかった彼の負の部分を知っちゃうんじゃないかというか恐ろしく思っちゃうんじゃないだろうかとか。
でもって意味深な新キャラが出てくるんだけど、もしかして美佳と酒々井さんなのかなーとも。2期は刑事課のチームワークを揺るがす話にもなるらしいので、内部での対立もあるだろうし、そういった意味では2期からのキャラで代表的な美佳と酒々井さんがそっちのほうに回るのかな…とも。
そしてOPで最も意味深な「Free White」で出てくる狡噛さんも何を意味してるんだろうなぁ…と。パッと見ただけじゃ朱のスタンドだよ狡噛さんw ただ、1期では「黒」で表現されてた狡噛さんが白くなるってことに何か重い意味がありそう。ネット界隈では「槙島化」とか「免罪体質になる」とか言われてるんだけど、OPを通して朱=白で表現されてるのと、「Free White」っていうのを考えると、もしかして朱の色も「白」なんじゃないかと。
槙島は「何にも染まらない白」だったけど、朱はFree White=「何にでも染まる白」。いわば柔軟にどんな色にでもなれる(けど本質は白)
という「白」なんじゃないかと。そしてそのスタンドは白狡噛さん(獣性がないとか、純粋に彼の刑事としての面)ってことかなぁ?
最後の黒ドミネーターと白ドミネーターも、「何にも染まらない黒=シビュラ」VS「何にでも染まる白=朱」の対立…というか、「黒ドミ=シビュラの正義」VS「白ドミ=朱の正義」の対立だろうね。
本編に入る前に本編が絡んだ内容もだいぶ言ってしまってますが、私のOP考察は今のところこんな感じで。


犯人(喜汰沢)が逃げ込んだ現場に突入ではなく待機であることに不満を漏らす美佳。
普通ならテロを計画した時点でサイコパスが濁るはずなのに、爆破後に急激に悪化したことを考えると、何らかの手段で自分の色相をクリアに保ち続けた。その謎を解き明かす必要がある…と考えた朱。しかし、美佳はそれには取り合わず、二係の青柳監視官も周辺のエリアストレスの上昇を考えると新たな潜在犯が生まれる前に事件を解決すべきと二係に突入を命じる。

朱はこれまでの爆破事件が一般人の被害者がゼロだったことから、犯人の目的がエリアストレスの上昇と公安局への挑発であると推測。しかし、突入した二係は朱の推測通り待ち伏せの爆発に巻き込まれてしまう。

爆発に乗じて自動運転の暴走車だの暴走ドローンの陽動に遭う一係。そこを走り去る人質を乗せた暴走車。犯人の追跡を東金と雛河に任せた朱は、爆弾を背負った暴走ドローンをデコンポーザーで排除…ここでも朱ニキさんの狡噛2号っぷりがw
それにしても美佳の性格のキツさがツラい…というか色相濁る。
美佳は1期ギノに相当する役割だと思うんだけど、とにかく性格のキツさがハンパなくて、前情報以上にこれは我々の色相を濁らせてくれるなぁ…と。
1期の王陵璃華子事件で友人(というより片思いの相手*1)を殺されたことで美佳は監視官を志した=潜在犯への憎しみがあるんだけど、それに加えて元々の性格のキツさが潜在犯への憎しみを増長させてるのがすんごく分かる。1期ギノさんは潜在犯を憎む気持ちはあれど、周囲の潜在犯に身内(とっつぁんや狡噛さん)がいるために憎み切れない部分が相当にあったけど、美佳の場合は身内に潜在犯がいない分、「執行官を盾にすればいいのに」と潜在犯を同じ人間と思ってないし、ものすごく憎しみが直球なんだよね。
美佳の「犯罪係数の高い人間は速やかに排除すべき」というシビュラ社会に迎合した正義と、朱の「罪を憎んで人を憎まず」「罪は正しく裁かれるべき(犯罪係数で裁くべきではない)」「潜在犯(犯罪者)だって同じ人間*2」という正義の対立は当然の対立というべきか…。
確かに朱は1期でシビュラシステム(およびシステムに支配された社会)と戦うことを決めたのだが、その朱がまず最初に戦わなければならないものはシステムではなく、そのシステムに支配された社会を当たり前だと思う人間だからな…。まず社会で生きる人間の意識を変えなければ、朱が望むだろうシステムからの開放(シビュラが支配する社会が正しいとは思えないが、現時点ではシビュラがなくなると社会が成り立たない以上、シビュラを打倒するのではなく、人間がシビュラに頼らない社会を自らの手で作る=システムと決別すること)には繋がらないものな。
しかし、1期のギノ以上にシビュラ社会の正義そのものである美佳は、1期のギノに期待されていた(けどそうはならなかった)待望の「さやか枠」になるかもしれないという期待を抱いているのは私だけかのぅ?w
朱との対立がある以上、おそらく朱との和解があると思うんだけど、その先に悲劇が待っていないかなーーーーーーー? とか私はワクワクしているのであったw(鬼だな)
ただ、二係の酒々井さんも「官僚一家に生まれて自分のサイコパスにコンプレックスを持っている」という設定なので、もしかしたらさやか枠はそっちで、美佳はギノのリプレイをする可能性もあるよな…。なにせゼロ→1期→2期と「公安局(サイコパスという物語)は同じことを繰り返している」はずなので。


逃走中の犯人を追う一係。執行官とともに近隣住民の避難を割り当てられた美佳は「見くびらないで」と不満を漏らし、これにはギノも苦笑い(世界まる見え風)。
要所要所で1期のリプレイをしているのが、なんともニクいね! さすが「公安局は同じことを繰り返している」だぜw

そんな中、状況に変化が。東金・雛河とは別に(というか制止して)犯人を追っていた二係の酒々井監視官より犯人が人質を開放したとの報せが。朱も酒々井さんも不自然に思い、志恩さんに分析を依頼。すると「そんな人は存在しません」との回答が…。人質はホログラムだった。
これは犯人の罠だと読んだ朱。犯人=喜汰沢の過去(色相の濁りやすさからエリートの道を絶たれたこと)と犯行声明から、目的は「公安への攻撃による社会への報復」だと導き出す。

人質を追った先に爆弾がある…って推理する朱ニキさんが狡噛2号すぎてツラい。「導いてくれる人がいなくなったから、その人をなぞっていくしかない」という悲壮感のようなものが漂ってるんだよなぁ…2期の朱ちゃんは。…というか、狡噛さんはあの遺書(1期のあの手紙のこと。個人的には「刑事・狡噛慎也の遺書」であり、朱に「自分の正義が正しいと常に証明し続ける戦い」という業を背負わせた呪いでもあると思ってる)は朱に色んなモノ背負わせすぎ! 自分がなりたかったけどなれなかった刑事像まで託しちゃってるんだもの狡噛さんってばさ…。そしてその呪いっていつか解けるんだろうかと。

犯人を追い詰めた一係。犯罪係数は302…エリミネーターに変わるドミネーター。自爆する気満々の犯人だが、朱は微妙な犯罪係数の低下を見た朱は、「まだ間に合う」と東金を制止。「299」と呟く朱。そしてその意味を理解したギノは美佳を連れて朱の援護へ。

犯人を排除ではなく説得――エリミネーターによる執行ではなく、犯罪係数を299まで下げてパラライザーで済ませるために説得を開始した朱。その時間稼ぎのために避難誘導を行うギノと美佳(だが相変わらず美佳は不満を漏らす)。それを見咎める青柳さんに、ギノは「可能性にかけるあいつの愚かさを見逃してやってくれ」と逆に青柳さんを説得。そんなギノを「変わったわね」と言う青柳さん…てか、この二人というか青柳・ギノ・狡噛の3人って同期なんだよな。サブキャラだけど、青柳さんって「変わり続ける公安局」を一番見てきた存在だよなぁ…。そしてそんな中で10年近くも監視官続けてる青柳さんのタフさパネェ…。
ちなみに2期も相変わらず青柳さんの谷間をガン見してしまうわけだけど、同じ谷間なのに志恩さんはガン見しないで青柳さんはガン見してしまう理由が「志恩さんは当たり前にあるもの。しかし青柳さんの谷間はチラリズムに通ずるロマンをかき立てる」ということが新編集版で判明したことをここにご報告申し上げますw ついでにフォロワーさんが「青柳さんの谷間が1期より萎んだ」と言ってて、「神月(恋人)殺して揉む人がいなくなったから」という理由になったことも付け加えておくw(どうでもいいことですが、青柳さんの谷間は私には重要であるw)
でもってここでギノは「あいつ(朱)と長いことやってれば」って言ってるんだけど、2期は1期の1年半後(2114年秋から)の話なんで、ギノと朱の付き合いといっても2年ほどなのよね。それで「長い」っていうのもどうなんだろうと思ったら、公式の公安局の組織図見てビックリよ。
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1期と2期では刑事課全体の半分が入れ替わってるのよ!! ちみキャラでお馴染みの三係の百田と高見すらいないのよ!!(これはショックを受けた)
そう考えると「万年人手不足」と謳われる刑事課の入れ替わりって相当激しくて、たったの2年でも「長い」付き合いになる…ってことだよね。ってことは、20年以上執行官を続けただろう征陸のとっつぁんなんてレジェンドだし、青柳さんの監視官もうすぐ10年、佐々山の執行官8年、狡噛さんの監視官5年+執行官3年、ギノの監視官8年+執行官1年半とか、弥生の執行官5年とかですら、ものっそすごいレベルなんだな…と。その入れ替わりの激しさが殉職率なのか、はたまた色相・犯罪係数悪化によるものなのか…は、なんか2期で触れられそうな気がしないでもない。

隣のビルから二係の執行官も犯人を狙っていると朱から通信が入ったギノは、それを阻止するために追跡を開始。そして「299」の意味を悟った美佳は、わざわざ犯罪係数を下げて射殺を避ける朱の行動を非難する。
そんな美佳に「理解を超えたものから目をそらして否定するだけじゃ、いつか後悔することになる。目の前の現象を事実として受け入れろ。それが大人になる近道だぞ。お嬢さん」と、己の経験則を語り、笑うギノ。これもまた1期1話のとっつぁんのリプレイなんだけど、ギノ…ホントにお前成長したな!!
2期のギノはコートもとっつぁんカラーだし、立ち位置もとっつぁんに近いところにいるし、なんかこう「ホントに親父の跡継いだんだなぁ」と感慨深くなる…んだけど、前情報を読む限りでは執行官になっても中間管理職の悲哀は相変わらず背負ってそうだし、狡噛さんが背負ってた負傷やら死にかける枠も受け持ってそうだし、2期も死亡フラグは立ちまくってるんだよなぁ…ギノ。頼むからギノは死ぬならちゃんと己の信念に殉じて殺してくれよ、冲方・熊谷・虚淵・深見!!(ギノは死ぬとしても2期と劇場版どっちで死ぬか分からないしなぁ)
そんなギノの諫言を当然美佳は受け入れるわけもなく憮然とする。
美佳はこの先、成長はするんだけろうけど、それこそ1期最終回で期待された朱の後継者枠ではないという確信が出てきたわ。朱(やギノ)と対立して和解はするけど、それそこ1期ギノのようにその時には遅すぎて「私ってホント馬鹿」という最期を迎えそうな気が…。そこで和解して朱信者になるという可能性もあるだろうけど、酒々井=マミ枠、美佳=さやか枠じゃないかなーという現時点での予想(無論、サイコパスはこちらの予想を裏切られてナンボの話だと思っているので、予想は裏切られること前提)。

ついに逃げ場を失った犯人はシビュラが作った社会がおかしいことを朱に訴える。「一部の勝ち組だけが得をして、他の人間はいらない奴なのか」と叫ぶ犯人に朱は答える。「いいえ、そんなことはない。必要よ。あなたも、あなたが作った爆弾も」と犯人(喜汰沢という人間)を肯定する朱。
社会が必ず正しいわけじゃない。だからこそ私たちは正しく生きなければならない
間違いを正したいというあなたの心も、あなたの能力も、この社会には必要なもの
社会はひとりひとりが集まって作られるもの。あなたが正しくあることが、社会を正しくすることでもある
あなたの正義は尊いものだから
そう、犯人に説く朱。
…ん? 待てよ? これってさ…目の前の犯人に対して説いてるけど、もしかして、朱が「社会を逸脱してまで槙島を裁こうとした狡噛さんの正義」に対して1期では出すことができなかった答えなんじゃないか?
1期では朱は狡噛さんの正義が間違っているんだけど、それに対して明確に「どう間違っているのか」を答えることができなかった。というか「法を守る必要性」を語ることはできたけど、それでは狡噛さんを納得させられる答えを出せなかった。かといって、今のこの答えが狡噛さんを納得させられるのかといえば、それはまた別の話なのかもしれないけど…。

そこに東金も加わり「お前は部品なんかじゃない。社会が強制しても抗う心がある限り、ひとりの人間だ」と説く。
東金さんは元セラピストという設定で、何やら狡噛さんをダブらせる枠らしいので、彼の謎も物語の軸だろうなぁ…。

そんな朱の説得工作に「何ちんたらやってんだ」とドミネーターの引き金を引こうとする二係に執行官にドミネーターを向けるギノ。そしてそのギノにドミネーターを向ける青柳さん…という三すくみに「何なのこれ」と理解不能な美佳。
そして投降の意志を示した犯人に再度ドミネーターを向ける朱。犯罪係数は299。パラライザーに変わりドミネーターを撃つ朱。

無事犯人を確保した一係だが、犯罪係数を下げることをアテにして作戦を立てた朱を非難する美佳。それに対し朱は色相をクリアに保ったまま爆弾を作った方法を明らかにする必要があると答える。
当然、納得できるはずがない美佳は、朱の背に言う。「あなたは間違ってます」…と。
対象の犯罪係数を下げることでエリミネーターを使わずに済ませる…というのも1期1話のリプレイだけど、1期1話がそれこそ偶然であったのに対して、2期1話は朱は「それを狙った」という部分が成長であり、シビュラへの反抗でもあるな…と。
2期のキャッチフレーズが「正義<システム>に抗え――。」であることからしても、最初から抗ってるなぁ…。
そして、当初は「生かしておく価値がない」と判定したシビュラもその判定を覆したことが、この先の話で案外重要な意味を持ってくるんじゃないかという気が…。シビュラが恣意的に犯罪係数をいじれることは1期で判明済みなんだけど、その犯罪係数(サイコパス)の概念を揺るがす事件が2期のメインじゃないかな…と。

EDは1期と同じで2話以降映像が入ると思うんだけど、曲がOPでもおかしくないくらいの疾走感で、2期は1クール11話しかないこともあるし、この疾走感のままに最初から最後まで突っ走るんだろうなという気がしている。
劇場版が2116年の話で2期から少し間が空くのと、2期は2期で(映画へのアプローチはするけど)単独で物語を終わらせるっていう話らしいので、1話見ないと話が分からなくなる状態も発生しそうなジェットコースタードラマになりそうな部分も孕んでるよな…。毎回刑事課の誰かしら死にそうだしw

そして1話からあったCパート。
ホログラムだった人質を追う二係・酒々井チームは爆弾の存在に気づくが、しかしそれすらもホロだった。
「偽りは偽りであって、存在に対する無ではない。君たちはそれを見誤った」そう言って酒々井に近づく人質=ホロ。そして麻酔(?)を食らった酒々井は謎の男――鹿矛囲の手に落ちる。
「だから僕は、ここにいる」
そう言って鹿矛囲はドミネーターを握った酒々井の手を取り、同行する執行官にドミネーターを向ける。当然、執行官は監視官を撃てない。それを逆手に取りドミネーターを発砲する鹿矛囲――。壁に残された「WC?」の文字。
そう、これが新たな始まりだった。
私という色を問う、私自身の戦いの――。

…んで私さぁ、1話が終わった段階で、さも当たり前のように「WC?」=「What Color?」で、それが「私という色を問う戦い」のキーワードで、2期の犯罪のギミックはサイコパス浄化薬物だろうって思ったんだけど、よく考えたら「WC?」の謎ってこれから解いていくんだよな…?
1期円盤特典の「ちみキャラ」の話でサイコパス浄化薬物の話があったのと、2期の新キャラ雛河が薬物に詳しいとか東金が元セラピストとか、そういった事前情報でさも当たり前に「WC?」=「What Color?」で、2期に犯罪のギミックは薬物って決めつけてたけど…………うん、それしかやっぱり考えられないw
あと冒頭に出てきたラクーゼっていう薬とか、コミックガーデンの監視官狡噛慎也に出てきた東金財団とかは何かしらのリンク材料ではないかというネタをネット上で見受けたし、SFマガジンを筆頭にサイコパスの物語世界が広がっていってることからも、大なり小なりスピンオフからのリンクもあるんじゃないかと思うので、まさかの2期=ちみキャラからのグランド違いの超ロングパス伏線説を私は推すw
そして2期の犯罪ギミックが薬物であることを推す理由としては、すでに1期で「免罪体質」という最大のチートを出してしまっていることと、アニメ誌で「狡噛や槙島以上のキャラは作らない」と制作側が明言していることで、2期はシビュラが支配する社会であるがゆえに生まれる「イレギュラーな存在が怪物となり社会に脅威を与える」のではなく、「どこにでもいる人間が怪物となって(=誰でも怪物になることができる方法で)」社会に脅威を与えるのではないだろうかと。
ただ、鹿矛囲に向けられたドミネーターがまったく何も表示しなかったのは槙島以上の脅威を感じさせるけど、逆に考えるとチート槙島ですら犯罪係数(サイコパス)は測定できたのに鹿矛囲はサイコパスすら測定できないということに逆になにかギミックがあってしかるべきというか。
槙島と同じ「シビュラに認識されない」でも、「そんな人は存在しません」というのが怪しいな…と。
ID登録されていない廃棄区画生まれ(あの社会は生後すぐにDNAを登録してIDを発行されているって設定だと思ったので、IDを登録されてなければあの社会に「存在していない」と同じことみたいなことがゼロにあった気がする)あたりも頭の隅においておいたほうがよさげかな。1期の時点で「サイコパスを維持・クリアにするために薬物を使う」「必要悪としてその存在を黙認される廃棄区画」というのは設定としては出てきてたけど、それがどんなものなのか本編では掘り下げられてはいなかったから、1期では掘り下げられてないけど(スピンオフではなく)本編で掘り下げるべき設定としてはそこら辺が残ってるんじゃないかと。
だとすると、2期がイレギュラーな存在で存在である怪物が社会に脅威を与えるのではなく、「どこにでもいる人間が怪物となって社会に脅威を与える」話と仮定すると、鹿矛囲は廃棄区画生まれ(IDを持たない人間)という「存在の透明さ」と、サイコパスを測定できないという「存在の透明さ」で、「ならば自分という存在をお前たちは見つけられるのか?」と公安局や社会に挑戦してくる存在…ではないだろうかと。同じ「隠れた存在を見つけ出す」話でも、槙島が「見つけて欲しい」なら、鹿矛囲は「見つけられるかな?」。社会に挑むベクトルがまったく逆なんだろうと。
どちらにしても「社会の闇」が生み出した「怪物」が脅威であるんだけど、「どこにでもいる人間が怪物となって社会に脅威を与える」のが2期の話だとすると、逆に槙島より脅威になるから、だとしたらヤラれたと思う。1期で最大の脅威(槙島)を出してしまったけど、その手があったかと。
鹿矛囲は「カムイ=神」を彷彿とさせるけど、あの槙島ですら結局のところ「ただの人間」だったことを考えると、前述のOP考察のひとつじゃないけど、鹿矛囲も結局のところは「ただの人間」とみなすべきかなと思う。それにシビュラにしてみたら「この社会に神はふたつも要らない」だろうしな…。そしてもしあの世界にシビュラ以外の神が出てくるとしたら、それはやっぱり朱なんじゃないだろうかと…新世界の女神じゃないけどさ(もっとも彼女は神になろうとはしないだろうし、社会を変革させるにしてもあくまでもひとりの人間としてそれを成すだろうと思う)。
ただ、鹿矛囲が槙島以上に怖いとしたら、それはあの槙島ですら「白」という色があったのに、たとえ何か仕掛けがあるにしても、鹿矛囲はサイコパスが測定できない=「透明」という色を持たない(もしくは色を隠した)存在だということだろうか。確かに「色を問う」にはうってつけの存在だと思うわ…。
そこでキーワードになってくるのはOPの「Free White」…か?

ともあれ、1期1話同様「この先どうなるねん!?」と、この先の話が楽しみで引きこまれたサイコパス2期1話であった…。
そして1期から2歳年を食ったせいでブログ書きに使う体力が減っていた私は2期も全話ブログを完走できるのか…!?
次回以降キャプ画が減ったら申し訳ない…「BBA無理すんな」と心の中で呟いておいてくださいw


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*1:無論、女子校なので相手も女子であるw

*2:1期で朱はこの先社会制度が発達すれば潜在犯の権利が広がる可能性もあると考えていた