PSYCHO-PASS サイコパス #19「透明な影」

PSYCHO-PASS Sinners of the System


前回、刑事を辞めて公安局を出て行った狡噛さんを「脱走」とか「逃亡」と言うのは何か違う気がして色々と言葉を探していたら、「家出」とか「出奔」とか「脱藩」という言い方が一番しっくりきた件w

そして作画が息を吹き返しました
ノイタミナラジオでよっぴー(吉田尚記アナ)が18話を見て「ガンダムにも作画が酷い回があったし、名作には抜き回がある」「最終章に向けて、あえて抜いたなと思った」とか言ってて、なるほどと思ったよ。


前回、とっつぁんのセーフハウスで拳銃を手に入れた狡噛さん。
放送時は泣かせる展開で思いつかなったんだけど、後から録画を3回目ぐらいで見た時に「こうがみ は リボルバー を てにいれた」…とか思った自分w
拳銃なんぞ取り扱ったことがないので、取り扱いの練習をしてる…んだけど、この人チートだからさっさとモノにしたんだろうなぁw
そして若かりし日のとっつぁんと子ギノさんの写真…てか、ウザ前髪の片鱗がもうすでにw
…というかさ、ギノさん28歳、とっつぁん54歳で年齢差26歳よね? この写真だとギノさん3歳ぐらいだから、この写真のとっつぁんは30前後なんだけど…とっつぁん老けすぎだろw
どうでもいい話だけど、ギノさんととっつぁん親子の年齢差がウチと一緒だったw

そして盗んだ借りたバイクで走り出す〜♪
前に「狡噛さんのバイクの免許が伏線になる」と言ってたのはコレか…。

それにしても、被って歩くとシュールだったのに、バイクに乗ったらフツーにヘルメットだった、あのヘルメット。だからバイクを選んだのか、狡噛さん…。
つーか、赤い車といい、オレンジのバイクといい、意外と派手好きだな、とっつぁんw



色相と犯罪係数が悪化の一途をたどるギノさんは、このままだと最悪潜在犯認定もありえる…と通告される。

3年前の狡噛さんと同じ状況に陥ったことに自嘲するギノさん。

カウンセラーに緊急セラピーを勧められるも、今はまだ現場を離れられないとセラピーを拒絶するギノさん…って、そこまで狡噛さんと同じ状況に陥るんかい、ギノェ…。
これ以上は責任を持てないと言うカウンセラーに、ギノさんは「朱を見ていると希望が湧いてくる」「心の持ちようでどうにかなる」と、今の状態を何とか維持していこうとする。
ギノさんの死亡フラグ的なものにも感じられるんだが、監視官→潜在犯落ちはすでに狡噛さんでやってるので、ギノさんは朱という希望を見てギリギリ踏みとどまりそうな気がする…というか、ギノさんは生き残りそうな気がするんだよな。
おそらく狡噛さんは死ぬだろうし、もし生き残ったとしても刑事には戻れないし、この物語のENDで選ばれるのは朱の正義だろうから、その朱の正義をバックアップしていく立場としてギノさんは生き残りそうな気がする。
当初、「朱は狡噛さんVS槙島の見届け役」と言われてたんだけど、現状、「狡噛さんの正義」と「槙島の正義」と「朱の正義」という三つ巴に「シビュラの思惑」という四局対決な風体になってるから、すべての「見届け役」って、もしかしたらギノさんなんじゃないかな…という気がしないでもなく。

盗んだ借りたバイクで狡噛さんが訪れた先は…まさかの雑賀教授再登場
早速、狡噛さんが銃を持っていること、それが古臭いリボルバーであることを当てた雑賀教授。
今回の作画がやたらカワイイせいもあるんだろうけど、「まるで超能力だ」と言う狡噛さんがカワイイ…というか教授を前にした狡噛さんが懐きすぎててカワイイ…なにこのカワイイ28歳。

朱ちゃんが、朱さんとか朱様通り越して「朱ニキ(アニキorアカニキ)」状態だわ…何この男前。
狡噛さんが逃亡(個人的に「逃亡」という言い方はあんまりしたくないけど)したことで、槙島同様、狡噛さんも追うことにしたギノさん。
しかし、朱は槙島は逮捕=生け捕りなのに対し、狡噛さんは即時処分ということに納得がいかない。

そんな2人にとっつぁんは、まずは狡噛さんのことは忘れて槙島を追うことに集中することを提案。狡噛さんも槙島を追っているのだから、槙島を追えば自然と再会できるだろう…と。
暴動の余波でシステムの完全復旧まではあと5日かかる。その間、フェイスレコグニションによる捜査は期待できない。
弥生は、槙島はその間に海外に高飛びするのでは? と考えるが、朱はそれを否定。
槙島は追い詰められて諦めるタイプじゃない。最後の最後までこの世界を試さずにはいられない。システムに守られたこの社会に、むき出しの人間性を突きつけてくる…と。

狡噛さんという心の拠り所を失った朱に、志恩さんは自分でよければ話し相手になると言い、朱も「そういや人に愚痴ってなかったな…」と、狡噛さんが潜在犯じゃなく、本物の人殺しになるの絶対に嫌だ…と、本心を漏らす。

何もかもひとりで抱え込むのはよくない…と言う志恩さんに、こんな時でもサイコパスはクリアカラーで、自分はどれだけ薄情なのだろう…と嘆く朱。
そんな朱に「心とサイコパスは別」と言う志恩さんだが、朱は「じゃあ、サイコパスって、心って何?」…と自分の心と、その指標であるはずのサイコパスが乖離していることで更に嘆く。
そして志恩さんは、ただ朱を泣かせてやる。
…1係のオカンやな、志恩さん(27歳)。

一方、狡噛さんは槙島の次の行動予測が上手くできないでいた。
システムの完全復旧まで、あと5日。すなわち、それが槙島が最後の花火を上げるタイムリミットになる。
一体、槙島は次に何を仕掛けるのか…?
…ってか、久々の夜食テロ!!

狡噛さんが持ち出してきた資料に目を通した雑賀教授は、シビュラシステム運営下に政治犯というものがあるとすれば、槙島はそれだろうと答える。
「非人間的な支配システム」を否定し、より人間的なシステムを構築しようとする槙島はアナーキストに近いが、槙島ほど破壊を好むとなると本来の語義からだいぶ離れる…と教授は語る。
「非人間的な支配システム」=シビュラシステムは、マックス・ウェーバーが言うところの理想の官僚制的行政に近いが、それは公表されているシビュラの仕様が全て真実…という上での話。
それを聞いた狡噛さんは、槙島が自分に「シビュラの正体を知った」「お前が命をかけて守るものではない」と電話をかけてきたことを教授に告げる。
そこに迫ってるのに、そこには行かないのか、狡噛さんよ…。
いや、あと3話でそこにいける気もしないし、行ったところで「主人公がシステムを打倒する話ではない」以上、そっちは槙島と朱とシビュラさんたちに振られてる対決だよな…。

官僚制的行政は知識によって大衆を支配する。専門知識と実務知識。そして、それを秘密にすることで優越性を高める…と更にマックス・ウェーバーを引用する教授。
槙島はその優越性を剥ぎ取ろうとしている…と気づく狡噛さん。

もし、槙島がこの席にいたらどう参加してくると思う? と教授に問われた狡噛さんは、ついに\重妄想!/で槙島を召喚できるベルにまで達するw
マックス・ウェーバーを持ちだされた次の瞬間にはフーコーやジェレミーベンサムを引用して返す。もしかしたらガリバー旅行記あたりも引用するかもしれない…って、本当に「もうひとりの自分」というレベルにまで近づいていってるな。
槙島を「シニカルで歪んだユーモアの持ち主」と評す狡噛さん。

こ…狡噛さんが皿洗ってるwww
しかもネクタイをシャツにしまうという、やり慣れてる感までwww
監視官時代はいざしらず、執行官になってから自炊してる風がないので、縢のところで飯食って、じゃあ俺洗うわ〜って洗ってたとしか思えねぇw
それでなくても育ちがいいっぽいから、とも代に人に飯食わせてもらったら皿ぐらい洗え…と躾けられたのかもしれんがw

そして、「槙島と自分が似てると思うか?」と言われた時のこの心底嫌そうな顔ときたらw

槙島と似たもの同士と言わるのは嫌だけど、「理解できる点はある」と言う狡噛さん。
槙島の過去は何も分からないけど、ただひとつ確実なのは槙島の人生には重大な転換点があった。
自分が特異体質であると気づいた瞬間。自分のサイコパスを自在にコントロールできる体質を特権だと思う人間もいるだろうが、槙島はそうではなかった。
槙島が覚えたのは、おそらく「疎外感」。この社会でシビュラシステムの目に映らないということは「人間としてカウントされない」のと同じでは…と考える狡噛さん。
それを「仲間に入れてもらえなかった子供」と例える教授。
案外、槙島の原点はそこにあるのかも…とも。
…あぁ、免罪体質であることを藤間は当初、槙島と同じように疎外感を抱いて、あぁやって同調していたけど、シビュラに取り込まれたことで「特権」と思うようになり、槙島を誘った。…が、「人間としてカウントして欲しい」槙島は人間であることにこだわり、自分を人間としてカウントしないシビュラを壊すことで、人間の仲間に入れてもらおうとしているのか…。
ただの悪人じゃない…ってこういう意味か。
しかしアレだな…ここで槙島は一気に女性ファンの同情を誘ったな…。
いや、それでも槙島のしてきたことは犯罪だからね。ここでどっぷりと同情して、たとえ狡噛さんに殺されるなり、捕まって裁かれるなりしても「こんなにかわいそうなのに救いがないなんて〜」とかは言わないわ、私。
むしろ槙島にとっちゃ、自分を理解してくれる存在=狡噛さんに出会えたこと自体が、ある意味救いだろ…と思わないことないわけでな。
まぁここら辺は最終回終わってから語るべきものなので、これ以上はなんとも言えないけど。
ともあれ、すべては推測でしかないから、本当のところは本人に聞くしかない。そして自分はそれを聞くつもりはない…という狡噛さん。
そりゃ、同情したくはないしな。むしろ聞いても同情なんぞしないだろうから聞く気もないんだろうが、聞いてもいないのに槙島がベラベラ語ってくれたらどうしよう…w



狡噛さん捜索に最も適任なのは自分たち…と局長に訴えるギノさんだが、局長は興味がない様子。ってか、藤間死んでから局長担当脳みそはコロコロ変わってるカンジ?
槙島を手に入れるのは最優先事項として変わらないみたいだけど、この局長担当脳みそさんは狡噛さんにまったく興味ないカンジだな。

槙島と狡噛さんを追うというギノさんに、もうこの2人に関わるべきじゃないと言うとっつぁん。
しかしギノさんは自分たちなら狡噛さんを撃つ前に投降を呼びかけることもできる…と言うが、とっつぁんは狡噛さんが投降したところで待っているのは殺処分しかない。狡噛さんを追う以上、自分たちは狡噛さんと命のやり取りをするしかないのだから、いっそのこと3係に任せるべき…と言う。

狡噛さんが出て行ったことにとっつぁんも手を貸していると悟っているギノさんは、とっつぁんを責める。
そして、「どいつもこいつも俺を置き去りにして勝手に向こう側に行きやがって…」と、悔恨する胸の内を漏らす。

自分の正義を貫くあまり、潜在犯になってしまった狡噛さんもとっつぁんも、そんなに正義の味方になりたいのか…と更に責めるギノさん。
しかし、とっつぁんは、「正義じゃない。執念だ」と語る。「他にもっと賢い生き方があると分かっていても、そこに背を向けたら自分の積み上げてきた全てが嘘になる。そういう瞬間がある」…と、狡噛さんの気持ちを代弁かつ自分の気持ちも語る。
そしてそれは「男の意地だ」…とも。
それを聞いたギノさんは、「だったら俺には俺の意地がある」…と、誰が何と言おうと自分の手で狡噛さんを止めると宣言。
…ぎ、ギノさんが男を上げた…だと!?
めっちゃ死亡フラグだぞ、ギノさん!
でも、ギノさんは死なない気がする。酷い目に遭うかもしれないけど、最後まで生き残ると思う…。
つか、あと3話だし、もうここまできたら、最後に狡噛さんと槙島が死ぬ以外には、あと死人は出ない気がするんだが…。
だってさ、バタバタと死んでいくんなら、今週あたりから死んで行かないと間に合わないって。

その頃、局長というかシビュラさんたちはギノさんを見放し、新たな手駒として使える人材を探していた。
そして、いたらしいのだが…ってか、もうあの子しかいないじゃんw

一方、雑賀教授は狡噛さんに2ちゃんねる海外のサーバ経由の匿名掲示板を見せる。
そこは教授のようにシビュラシステムから用済みとされた人々(ジャーナリストや学者ら)が集うところで、シビュラシステムの問題点について語り合われていた。
教授はそこに「5日間でシビュラシステムを完全壊滅させる方法は?」というスレを立てていた。
…スレ立て乙。
てか、アメピグ、ニコニコの次は2ちゃんねるかいっ!www まぁ、ネットの定番ですけどねw

バカげた冗談ばかりに見える…という狡噛さんに、「なら、お前が一番面白いと思ったジョークを探せ」と言う教授。
槙島と狡噛さんは似たもの同士だから、そのインスピレーションを信じてみるといい…と。

そのスレで狡噛さんが目をつけたのは「食料不足でシビュラシステムが崩壊」という書き込みに目をつける。
この時代の日本は鎖国しており、食料はハイパーオーツという遺伝子組み換え麦で賄われていた。
食料の自給体制を崩壊させることでシビュラシステムを崩壊させる。
それが槙島の次の狙い…と狡噛さんは確信する。
…なんか超展開だが、頭よすぎる槙島と狡噛さんの考えることはよく分からねぇw

農作物・生産体制・遺伝子組み換えについての資料を漁る狡噛さんと教授。…あ、速読検定設定も活きたw
人口の激減*1とシビュラシステムの完成により、人口は都市部へ一極集中した*2。しかし人は動けても土地は動かせない。農業はドローンによる自動化を余儀なくされ、遺伝子改良されたハイパーオーツと善玉ウィルスによる疫病対策によって、完全無人化農耕システムが完成。今や北陸は無人の巨大穀倉生産基地となっていた…って、北陸が無人じゃ、東北・北海道は(ry
もし仮に農作物の健康管理にトラブルが生じれば、単一品種のハイパーオーツは疫病によって壊滅的な被害を食らう。それはすなわち食料の自給体制の崩壊で、そうなればこの国は食料を輸入しなければいけなくなる。
食料不足によって国民全体の犯罪係数が上昇。食料輸入で鎖国を解除することで難民の流入も始まる。そうなれば犯罪係数の測定そのものが無意味になるかもしれない…。
槙島はそうしたところからシビュラシステムを崩そうとしている。
そして、そのためには専門家の協力が必要。
…ということは、この何気なく写ってる写真の専門家が殺されるか何かするんだな?
ともあれ、狡噛さんは槙島の動きに対する手がかりを得た。
…ってかよ、まさかコレ、「ライ麦畑でつかまえて」ネタ?
そのものズバリ、ライ麦ならぬハイパーオーツ畑で槙島を捕まえる…という意味もあるかもしれんが、ライ麦〜の主人公の「自分は広いライ麦畑で遊んでいる子どもたちが、気付かずに崖っぷちから落ちそうになったときに捕まえてあげるような、そんな人間になりたい」という夢…ってコレ、朱ちゃんだよな?
攻殻機動隊でもライ麦〜ネタがあったけど、もしかしてサイコパスでも持ってきた…のか?
逆に今まで出てこないのが不思議っちゃ不思議なんだが、最後の最後に持ってくるのかい?
これがライ麦〜ネタだとすると、「崖っぷちから落ちそうになった時に捕まえてあげる」=朱ちゃんが狡噛さんを救ってくれるような気がしないでもないのだが…。
そのものズバリ、ハイパーオーツ畑で狡噛さんと槙島が殺しあったら、それはそれで笑えるというか、OPはそういうカンジだよね。

槙島を殺そうとする狡噛さんに意図的に加担した自覚がある教授は、次の抜き打ち検診を受けたらアウトだろうと告げる。
むしろ社会に適合する気がないのに、今の今まで潜在犯じゃなかったほうが不思議ですよ、教授w

狡噛さんに手を貸したことで、自分の役目を果たしたという教授だが、それでも汚れ仕事を狡噛さんに押し付けることは心苦しい…と言う。
しかし、狡噛さんは笑って答える。
何故だか自分以外の誰かが槙島を殺すということが想像できない…と。
わ…笑った…? 狡噛さんが笑った…!?
ギャクでもないのに超ニッコリ笑うとか、想像だにしてなかったぞ…オイ。
なんかこの子供みたいな笑顔、モーレツに死亡フラグだな…。
そしてすんごい穏やかなのが逆に怖い…。

その頃、狡噛さんの行方を探す朱のもとに、何故かドミネーター箱が…。
促されるままにドミネーターを抜くと、ドミネーターは朱に「今から真実を告げる」と言い…。
…え、何この超展開!?
しかし、ギノさんを見放したシビュラさんが次に手駒にすると言ったら朱ちゃんしかいないわけで…。
どうする朱!?


20話先行組の話では、久々に事件が起きるようです。
そして順調に狡噛さんは槙島を、朱たちは狡噛さんを追う模様。
…しかし、あと3話でホントに綺麗に終わるんかいな?
間違っても「完結は劇場で!」とか嫌なんですけど…。


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*1:スピンオフ小説によると2000年代の1/10程度しかないらしい

*2:大阪や京都はまだ生き残ってるので、本広が「京都編やりましょう」とか言ってるらしい…2時間ドラマかw