侍戦隊シンケンジャー 第四十七幕「絆」


サブタイテロップの入り方がいつもの「チャッチャッチャ♪チャチャチャチャチャチャチャー♪」じゃなくて、シリアスシーンで流れる曲だった。
…さすがだぜ、選曲スタッフさん!



「流ノ介たちと築いてきた絆は『嘘』ではない」という爺の言葉を振り切るように十臓との死闘に没頭する丈瑠。
今まで『嘘』の中で生きてきた丈瑠は、その絆すらも「(『嘘』の中で築いたものだから)『嘘』だ」と否定する。
45話ラストの今までにない「生き生きとした目」に、「こりゃイッちゃったな…」と思ってたんだけど、十臓との死闘に「『嘘』がない」ことは感じても、「人間」としての心は捨てていなかった…ってことだったのか。
そして爺の言葉に揺れ動いたのも、自分というか人間としての心を取り戻しかけたからではなく、爺の「流ノ介たちとの絆が『嘘』でない」という言葉を、ホントは信じたいんだけど「騙していた(嘘をついていた)」という罪悪感から肯定できずに揺れたんだな…と。
そして「『嘘』がない」十臓との死闘の中でなら、自分の『真実』を見つけられる…と爺の制止を振り切ったんだな。


源太から、丈瑠が(殿様でなくなった自分には)「何もない」と言ったこと、爺から丈瑠が十臓と戦っていることを知らされた茉子・千明・ことはは、いてもたってもいられず2人の決闘場所へと走る。
源太が流ノ介たちに丈瑠のことを頼んだのは、自分が負傷して動けなくなったこともあるけど、何より侍ではないけど一緒に丈瑠たちと戦ってきたことで、丈瑠と流ノ介たち間にある『絆』をいちばん近くで見てるから、ある意味誰よりも知っている。
でも、その流ノ介たちが(丈瑠の願いがあったとはいえ)姫と一緒に戦ったことで、その『絆』を疑ったんだよね。
源太が流ノ介たちに言った「何もないなんて、そんなことないよな?」は、「丈瑠に『何もない』」んじゃなくて、「丈瑠と流ノ介たちの間に『何もない』なんてことはないよな?」という意味合いが強いように思えた。
源太の性格なら、たとえ負傷して動けなくても一緒に行きそうなところだけど、あえて志葉屋敷に残ったのは、源太は一緒に戦う仲間以前に、「丈瑠の親友」という流ノ介たちとは幾分性格の違う『絆』がある。
「育ての親」である爺の言葉すら届かなかった丈瑠に、そんな自分が「丈ちゃんには何もないわけじゃない(みんなとの絆がある)」と言ったところで、丈瑠にその言葉が届くかは分からない。
「お前には何もないわけじゃない」ってことを本当に丈瑠に分からせてやれることができるのは、流ノ介たちしかいない…と託したんだろうな。



侍としての使命を重視し、丈瑠のもとへ走ることなく屋敷に残ったものの、侍としての立場と丈瑠への思いに葛藤する流ノ介に、1人の黒子が声をかける。

それはかつて(7話・舵木折神の回で)流ノ介の言葉に心を打たれ、再び黒子へと復帰した朔太郎だった。
「侍として守るべきは姫だ」と言う流ノ介に「アンタらしいな」と苦笑する朔太郎。
そして朔太郎は「あのときアンタは『あの殿なら命を預けられる』と言った。アンタが命を預けた殿というのは、志葉家18代目当主いう『器』か? それとも『中身』か?」と問いかける。
今回、朔太郎さんが再登場というので、7話を見返したんだけど、朔太郎さんは流ノ介に「教科書通りに生きてたら、それが崩れたときどうしようもなくなる」と言ってたんだよな。
まさに今の流ノ介がその状態。
家臣4人の中で、「侍」という立場にいちばんこだわり、いちばん縛られているのが流ノ介。
7話では「親に教え込まれたからじゃない、自分の意思で殿についていくと決めた」と朔太郎さんに言ったんだけど、そのついていくと決めた『殿』が『志葉丈瑠』とイコールで結びついてなかったんだよな、今の今まで。
千明は流ノ介とは真逆で、「『志葉丈瑠』だからついていく(命を預ける)」と決めた。茉子やことはもそう。
自分の意思でついていくと決めた(命を預けた)殿=『志葉家18代目当主』が他にいた…ということで、流ノ介は葛藤している。
…で、ちょっと話が脱線気味になるんだけど、7話に

朔太郎「教科書(親に教えられた)通りに生きてると、それが崩れたときにどうしょうもなくなる。虚しさだけが残る」
朔太郎(侍も殿も、アンタが決めたことじゃない)
流ノ介「私は…」
(中略)
朔太郎「バカ、モヂカラの使いすぎだ。もうやめろ!」
流ノ介「早いとこ(舵木折神を)捕獲して、殿のもとへ…!」
朔太郎「だから殿といったって、そんなのは…」

という場面があるんだけど、影武者設定が最初からあったということを考えて深読みすると、先代に仕えていたという朔太郎さんは実は18代目影武者作戦を知っていて、「殿といったってそんなのは…」のあとに「本当の殿じゃない」と続いた…という可能性もアリかな? と。
そして「それが崩れたとき」の「それ」というのが今の状態=「丈瑠が18代目当主の影武者と分かったとき」と考えると、妙に今回の朔太郎さん再登場が納得できるんだよな。
…まぁ深読みなしでも、流ノ介のおかげで黒子復帰を決めた朔太郎さんが、逆に今度は流ノ介に自分のするべきことを思い出させるという意味での再登場で充分納得ではあるんだけどw

しかし、なおも迷う流ノ介に、「姫を守るのは当然だ」と前置きした上で、朔太郎さんはこう言う。
だが人は犬じゃない。主は自分で決められる
…と。
「どうか侍として、悔いのなきよう…」と言い、黒子に戻る朔太郎さん。
その後ろには志葉家(というか殿家とでもいうのか?)の黒子たちが…。

要するに彼ら(黒子さんたち)もまた、「志葉家18代目当主」ではなく『志葉丈瑠』を主として仕えていた…ってことか!!
う〜ん、なんかそう考えると、志葉家というか殿家の人たちはみんな丈瑠が影武者だと知った上で仕えていると考えほうが自然に思えてきた…。

そして、陰からそれを見ていた薫は…。




なおも続く丈瑠と十臓の死闘。

…あのさ、もう夜になってるけど、一体何時間戦ってんの、アンタたち?w

「最高だな…。これこそ究極の快楽」と、丈瑠との死闘でこれまでの飢えを満たしていくかのような十臓は、その快楽は「剣のみに生きる者が味わえる…」と、まるで丈瑠を自分の側へ呼ぶかのように囁く。

丈瑠もまた、「剣のみ…」と、その囁きに心を奪われかけていく。


そして訪れた決着の瞬間…。



十臓に渾身の一撃を与えた丈瑠だったが…。

なんと、十臓は死んではいなかった!
それこそが『快楽』…」と、まるで丈瑠に教えるかのように呟き、起き上がる十臓。

「…まさか!? 手ごたえはあった!」と驚く丈瑠だが、十臓は「手がなくば足、足がなくば口。剣が持てる限り、この『快楽』は続く…」と、再び裏正を握り立ち上がる。

「所詮、人の世のことはすべて、命さえも幻…。が、この手ごたえだけは真実…!」
お前も感じたはず。何が、お前の『真実』か
まるで丈瑠との死闘=快楽を永遠に楽しみたいかのように、丈瑠に自分と同類になれと言わんばかりに囁く十臓。

『真実』…俺の…
その言葉に飲み込まれそうになる丈瑠。
でもこの丈瑠、単に十臓の囁きに飲み込まれそうになってるんじゃないんだよね。
『嘘』がない十臓との死闘。
そして、「剣に生きる者のみが味わえる『快楽』」も知ってしまった。
しかし、その十臓との死闘が終わってしまえば、また「何もない」状態に戻ってしまう…と丈瑠は分かっている。
「何もないよりはマシ」と十臓との戦いに身を投じた丈瑠は、だからこそ惑い、飲み込まれそうになっている。
あらすじバレを読んだ段階では、45話のラストでこれまでにないほど「生き生きとした目」をした丈瑠は、十臓と戦ううちに(十臓のいうところの)『快楽』を知り、徐々に「人間の心」を失い、それこそ止めにに入った爺すらどうでもよくなるほど「人間の心」を失ってしまって、それで外道に落ちかけるのでは…と思っていたんだけど、実は最初から最後まで「人間の心」を失うことなく、常に惑いながら戦ってたんだな…と。
とはいえ、「人間の心」を失うギリギリのラインに立っていたのは確かなんだけど、「失くす」ことはなかった。
ある意味それが、強そうに見えるけど実は精神的には弱いというか脆い丈瑠の「本当の強さ」だったんじゃないかと…。
確かに「何もないよりマシ」って半ばヤケクソで戦ったんだけど、丈瑠が精神的に本当に弱かったら、簡単に十臓の言葉に飲み込まれ、その『快楽』に身を委ねちゃってると思うんだ。
それこそ決着をつけることなんてどうでもよくなって、永遠に戦い続ける(快楽を感じ続ける)ことを選んでるはず。
だけど決着をつけることを望んだのは、おそらくは無意識のうちだろうけど、(血筋こそ侍の家系じゃないけど)身に染みついた「『侍』としての心」、ひいては「人間としての心」がそうさせたんだと思う。



そして丈瑠が十臓の言葉に飲み込まれそうになった瞬間、茉子たちが駆けつけ、丈瑠の目を覚まさせるべく叫ぶ。
しかし、2人のまわりには炎が燃え盛り近づくことができない。

茉子たちが来たことに驚く丈瑠に、「よそ見をするな!」と、なおも戦い(快楽)の続きを望む十臓。
…十臓さん、ホントにパネェっす!
しかし、その瞬間、十臓の足を止める手が…。


アクマロによって裏正にされた十臓の妻が十臓を止めたのだ。

今まで共に人を斬る快楽を味わってきたはずの裏正の裏切りに驚く十臓。
己の足に突き刺さった裏正を何とか抜こうとする十臓だが、裏正は抜かれることを拒むように十臓に足に突き刺さったまま…。
抜けない裏正に、自分に対する裏正の裏切り=妻の静止は、「このとき」=「究極の快楽を味わったこと」を待ってか…と悟る十臓。
しかし、それでもなお戦い続けようとあがく十臓に、丈瑠は「それは、お前の『真実』なんじゃないのか?」と投げかける。

丈瑠が言う「十臓の『真実』」って、人を斬る快楽に餓え続けた十臓だけど、そんな十臓も本当は飢え続けることに疲れ果てていて、そんな自分を止めてくれる者を求めていた。そしてやっと、裏正=妻が止めてくれた…ってことなんだろうな。

十臓を止めた奥方の表情がね、「あなた、もういいでしょう?」って言ってるように見えるんだよね。



すべてを悟った十臓は、丈瑠に「お前の剣、骨の髄まで…」と言い残し、壮絶に散る。

てっきり、丈瑠に斬られて「これでお前も外道だ」的なことを囁いて散ることで、丈瑠がダークサイドに落ちるのかと思ってたんだけど、さすがは小林靖子、そう簡単にオレらに先の展開を予想させてはくれなかったなw
奥方が止めるなんて、全く予想してなかったぜ!!
でも、十臓さんにとっての救いなんだよね、これは…。
かつて薄皮太夫に「誰がきれいに消えたいものか」と言ってたんだけど、今思うとコレって十臓さんの「人を斬る『快楽』を求め続けることに疲れ果ててはいるけど、でも『快楽』を求め続ける自分を自分で止めることができない」って葛藤を吐露した部分でもあったのかな? …って思うんだよね。
十臓の死を知った太夫が「果たして満たされたのかどうか…」と呟くんだけど、自分と戦うに相応しいと選んだ『志葉丈瑠』という人間*1と死闘を演じ、そのなかで究極の『快楽』を感じた…という点では「満たされた」んだとは思う。
あくまでも視聴者が見て…なんだけどさ。

そして、個人的には十臓さんを止めた者が奥方で正解だと思う。
以前、丈瑠は「お前が止められないのなら、俺が止める」と十臓に言ったんだけど、まぁ当の丈瑠自身、己の存在意義すら見失う状態に陥ってしまってたし、おそらくそんなこと忘れてるだろうw
…てか、十臓さんの「飢えを満たす者」と「自分を止める者」は、同一人物ではなり得ることができないんだよな。
十臓さんの「飢えを満たした者」が丈瑠
自分で自分を止めることができない十臓さんを「止めた者」が奥方
十臓さんが自分の『真実』に気づくためには、2人の人間が必要だった…ってことだろうな。



丈瑠を取り囲んだ燃え盛る炎を切り裂いたのは水の剣…流ノ介だった。
丈瑠を救出する茉子たち。

絶叫し、消滅する十臓の姿を見届ける5人。


…てか、ここまでがAパートとか、密度濃すぎだろ!!
なんかもうすでに、いつもの1話分ぐらい書いてるぜ?
…さすがは神回だな。




夜が明け、ようやく口を開いた丈瑠は、「俺のせいで悪かった」と謝りこそすれ、一緒に帰ろうとする気はなく、4人に早く姫のもとへ帰るよう促す。

そして、4人の前から去ろうとする丈瑠に、ことはは思わず「殿様!」と声をかけてしまう。
このとき、ことはは丈瑠を「殿様」と呼んでしまってハッとするんだよね。
丈瑠が影武者と知ったとき、ことはは「ウチが『殿様、殿様』って呼んで苦しかったやろな…」と、嘘をつき続けていた丈瑠の苦しみを慮ってはいるんだけど、ことはの中では「殿様」=『志葉丈瑠』であるから、それ以外の呼び方ができない。
だからことはは自分の思いを丈瑠に告げる…。
「『嘘』じゃないと思います」
ずっと一緒に戦ってきたことも、お屋敷で楽しかったことも全部、ホンマのことやから…

しかし丈瑠は「それでも俺が(4人を)騙していたことは『本当』だ。ただの『嘘』じゃない」と、今まで『嘘』の中で生きてきた自分が何をしても『本当』のことにはならない…と、初めて4人の前で自分の思いを吐露する。

そんな丈瑠にイラついた千明は、思わず丈瑠に殴りかかる。
…うわぁ、なんというお約束!! とか思ったら、丈瑠のヤツ、避けやがったwww

避けんなよバカ!!」と、改めて丈瑠を殴った千明。
「今ので、『嘘』はチャラにしてやる。だからもう言うなよ…『何もない』なんて言うなよ!!」
何もなかったら、俺たちがここに来るわけねぇだろ!

…そうだよ、丈瑠。お前には何もなくなんかない。



そして流ノ介は、あえて丈瑠を「殿」ではなく「志葉丈瑠」と呼ぶ。
「私が命を預けたのはあなただ。それをどう使われようとは文句はない」
「侍として一旦預けた命、責任は取ってもらう!」
この池波流ノ介、『殿』と見込んだのはただひとり。これからもずっと…
そして源太や爺、黒子さんたちも同じ気持ちだ…と告げることはと流ノ介。
志葉家の当主じゃなくても、丈瑠自身に積み重なってきたものは、ちゃんとあるよ…
茉子の言葉に、丈瑠の脳裏に仲間と一緒に過ごした日々がよみがえる…。

たとえ『嘘』の上で築いた関係や絆ってあっても、仲間と過ごした日々や築き上げた絆は『本当』のもの…。
ようやくその『真実』に気づく丈瑠。

俺にも…


そういや靖子つながりになるんだけど、電王の最終回で「『記憶』こそが『時間』」っていうオーナーのセリフがあるのね。
それは、人間の記憶に依存することでしか存在できないモモタロス(イマジン)たちが、自分たち自身の記憶=『時間』を持ったことで存在(実体化)することができた…ということだったんだけど、これを丈瑠に置き換えると、「志葉家18代目当主の影武者」という『嘘』の中で生きてきた丈瑠が、志葉家18代目当主(の影武者)ではなく『志葉丈瑠』として流ノ介たちと過ごしてきた時間=『絆』を持ったことで、1人の人間としての志葉丈瑠=「『本当』の志葉丈瑠」になれた…ということになるんじゃないかな、と。

そして(担当した作品の先読み歌詞に定評のある藤林聖子作詞の)W&ディケイドの主題歌「Stay the Ride Alive」にも、「未来という時間は変えられるけど 記憶という時間は誰にも変えることはできない」という歌詞がある。
45話を見て「Stay the〜」を聞いたとき、「傷ついて倒れても立ち上がる 『強くあれ』それがきっと約束」って歌詞が、丈瑠と父の約束にかぶってちょっと泣けたことを思い出して、以前(W&ディケイドの感想で)「Stay the〜」はディケイド3部作のラストではあるけど、実はWにも当てはまるようにできているとチラッと書いたんだけど*2、更にディケイドと同時期放送で、ディケイドのストーリーにも(シンケンの世界)で1部含まれているシンケンジャーにもこの歌って結構当てはまるなぁ…としみじみ。
さすがに先読みに定評のある聖子ちゃんでも、シンケンまでは考えてこの詞書いてないと思うけどw



『嘘』の中で生きてきた自分にも『本当』のことがあった…と安堵し、涙を流す丈瑠。

ばっ…バカヤロウ! 日曜の朝から(大きいお友達を)泣かせやがって!! つД`)・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚

子供の頃は泣き虫だったという丈瑠が、一体いつから泣かなくなった…というか、涙を流すことを自分に禁じたのかは分からないけど、たとえ『嘘』の上で築かれたものであっても、自分と流ノ介・茉子・千明・ことは・源太との絆は『本物』『真実』だと分かったら、泣かずにはいられないだろう。
…というか、ここで泣かなきゃ、丈瑠をいつ泣かせる!?
ありがとう靖子、丈瑠を泣かせてくれて!!

そして、シンケンジャーという話において、いちばん迷いがなくブレのないキャラだった丈瑠が、実はいちばん迷い続けていた人間だったというのも、(45話〜今回までの3部作と)この丈瑠の涙が意味するものだな。


そして、まるで丈瑠が『真実』を見つけたのを見届けたかのように、残された裏正も消えていった…。




その頃、志葉屋敷では流ノ介たちが丈瑠のもとへ駆けつけたことに丹波が腹を立てていた。
しかし、丈瑠と流ノ介たちの絆を垣間見た薫は、「影とはいえ、家臣との絆は結ばれているのだ」とたしなめる。
私は自分の使命だけに夢中で、自分が(表に)出ることで彼らを苦しめることにまでは思い至らなかった…
と、自分の浅慮さを反省する薫。

あまりのいい娘さと、あらすじバレを先読みしすぎたせいで、「この娘は(丈瑠の苦しみとか)すべて分かってるんじゃないか?」って思ってた部分があったんだけど、ある意味空気の読めない表舞台への出現は、やっぱり「若さゆえ」な部分だったわけね
薫の言う「彼ら」には家臣=流ノ介たちはもちろんだけど、いちばん苦しめただろう丈瑠ももちろん含まれているはず。
(薫が現れたこと=自分が影武者であることが知られたことで)丈瑠が薫に何かを言わせる間も与えずに志葉屋敷を去ってしまったせいもあるけど、多分薫は何も考えてなかったんだよな。丈瑠が影武者任務を終えたあとのことなんて…。
考えてたとしても、「これでお前は自由の身になったから、自分の生きたいように生きろ」ぐらいだと思う。
朔太郎さん風に言うのなら、薫は自分の影武者の『器』は知っていても『中身』は知らなかった。
影武者=丈瑠には丈瑠の築いてきたものがあって、それは自分が壊していいものではない。
それこそ「Stay the Ride Alive」の「未来という時間は変えられるけど 記憶という時間は誰にも変えることはできない」ってこと。
今回の一件で薫はそれを知った。そしてそれは次回以降に生きる…はずだ。

…うん、薫がこんなにいい娘に育ったのは、母君の教育の賜物だな。
丹波に育てられて、こんないい娘になるわけがない…w


無理やりにでも流ノ介たちを連れ戻そうとする丹波を止めようと必殺の扇を投げる薫だが、丹波はアッサリ避けてしまう。
…千明じゃねぇが、避けんなよバカ!www

しかし、すかさず黒子が薫にハリセンを差し出し…薫の一撃必殺炸裂www

う〜ん、これはいい」とニッコリの薫w

ちなみに薫にハリセンを差し出した黒子は朔太郎さん。
朔太郎さん、ъ(゚Д゚)グッジョブ!!
個人的に、薫の丹波へのツッコミは最終的に志葉家印の一斗缶まで行って欲しいところだけど、さすがに教育上良くないのでハリセン止まりだろうなw


それを爺と一緒に見ていた源太は「お姫様もやるねぇ…」と薫を見直す。
丹波いけ好かない上に、薫はお姫様としては良くできた娘だから、あからさまな反感や憎しみすら表には出してないけど、源太にとっての薫は丈瑠に「俺には何もない」と言わせた=すべてを奪っていった張本人なんだよな。
そんな薫が、丈瑠と流ノ介たちとの『絆』を認め、「(自分が表に出たことで)彼らを苦しめた」と言ったことで、侍ではない源太も薫を少しは許したんだろうな…。
本当に許すのは丈瑠が(自分たちのもとへ)帰ってきたときだろうけど。


…と、そこに外道衆出現の知らせが。
…って、もう今にも終わりそうな時間(7:49)になってからかい!!w


流ノ介たちを待つことなく、一足先に出陣しようとする薫に、源太が助力を申し出る。
これって源太が薫を認めたって意味もあるけど、丈瑠のことを託した流ノ介たちの代わりになることを申し出たってことでもあるよな。
…えぇ、もちろん丹波は「お前は寿司屋だ」と反対するけど、薫のハリセンに倒されますw


外道衆出現の知らせを受けた流ノ介たちは丈瑠を気にするが、丈瑠は自分はフォローに回る…と、再び外道衆と戦う意思を取り戻す。
…あぁ、丈瑠の目が十臓と戦うことを決めたときとは真逆の意味で「生き生き」としてるよ!!
戻ってきたよ…丈ちゃんが戻ってきたよ!




ダイカイシンケンオーで外道衆を迎え撃つ薫と源太だが、別の場所にも外道衆が出現。

しかし、そちらは流ノ介たちが迎え撃っていた。

…あぁ、「フォローに回る」ってそういう意味かよ、丈ちゃん…orz
あくまでもシンケンレッドには変身しないんだな…orz

先週、「(変身時に「一筆奏上」と言わないことで)丈瑠がシンケンレッドに変身したのは、あくまでも十臓とガチで戦うための力(手段)にすぎない」って書いたんだけど、やっぱりそうか。
流ノ介たちとの『絆』が『本物』であることを教えられ、外道衆と戦う意思を取り戻しはしたけど、まだ丈瑠自身が思っている自分の立ち位置は「影武者」なんだな。
ショドウフォンは持ってるけど、薫=真のシンケンレッドがいるから自分がシンケンレッドに変身する資格はない…というスタンスか?


…それにしても、アヤカシと相打ち狙いでかつてないほどの重傷を負って、それで十臓さんと何時間もガチで戦って、それでも外道衆と戦える丈瑠のタフさは異常。かなり異常。



その頃、薄皮太夫はドウコクが直してから弾くことのなかった三味線を弾き、自分が何者なのか思い出していた。


そこに茉子が現れ、受けて立つ太夫

しかし、太夫はワザと茉子に斬られる。
それは外道に落ちながらも、人間であったことを捨て切れずにいたという「未練」を手放すためだった。

太夫とともに斬られた三味線から、あふれ出す強大な力。

急激に増えた三途の川の水量に驚くシタリ。
数百年の長きに渡って太夫の三味線にこもっていた新左=人間の強大な嘆き・悲しみ・苦しみを放出することによって、三途の川の水量を増やすこと太夫の狙いはこれだった。



そして太夫の思惑通り、立ち上がる水柱の中からドウコクが復活した…。

…あのさ、年明けから思ってたんだけど、このシリアス展開続きに「CMのあと、みんなで一緒に歌を唄おう」ってテロップがすんごくシュールなんですけどwww
…てか、こんなにハラハラドキドキ続きじゃ、小さいお友達だって一緒に歌える気分じゃねぇよ!w


それにしても、今週ほどEDの「無駄じゃないよ全部 つまずいたって」が心に染みたことはないな…。
だって、『嘘』の中にも『本当』はあったんだもん。
そうせざるを得なかったとはいえ、お前がしてきたことは全部無駄じゃなかった…だろ? 丈瑠。


来週は…

ドウコク・太夫、その愛のカタチ…?

ハイパーグリーン…だと!?


丈瑠、完全復活クル━━━━(゚∀゚)━━━━!?

お前たちの命、改めて預かる!



…それにしても、20:00前に「ブログ書く!」ってツイートしてから(本編見ながらとはいえ)5時間半以上かかってこれ書いたのかよ、オレ!!


※ちなみに翌日(25日)に携帯から不手際で半分消してしまい、26日に復旧させながら(本編見ることなく)3時間かけて加筆しているというwww

*1:十臓はずっと丈瑠を「シンケンレッド」と呼んでたけど、あくまでも便宜上の呼び名として呼んでいたのであって、最初からこれまで丈瑠がシンケンレッド=志葉家18代目当主であろうがなかろうが関係ないというスタンスでいたのは、実は十臓だけなんだよな。

*2:id:maryu:20091216#1260961500参照