侍戦隊シンケンジャー 第四十六幕「激突大勝負」

すべてを失った丈瑠の前に現れた十臓。
それでもまだ丈瑠には「戦う」ことが残っている…と丈瑠に斬りかかる十臓。



今回は丈瑠も薫も変身するので両名ともシンケンレッドのクレジットが…。


ちなみに今回は生粋のライダー班である・柴崎監督が戦隊を撮るという、なんとも貴重な回。
…一応、ディケイドで「シンケンの世界」回は撮ってるんだけどね。
よく連れて来ましたな…スタッフ陣。




シンケンレッドでもはぐれ外道(アクマロさんには「真の外道」と言われてたけど、)でもなく、ただの「志葉丈瑠」と「腑破十臓」として純粋に戦う2人。

ガチというか全力で戦うために丈瑠はショドウフォンでシンケンレッドに変身するんだけど、1度たりとも「一筆奏上」って言わないんだよ、今回。
今の丈瑠にとって、あくまでもシンケンレッドとしての力は「自分のために戦う」力(手段)でしかない
誰かのためにしかその力を使わなかった丈瑠が「自分のため」に使ってるという時点で、結構壊れかけてるな…丈瑠。


そういや特撮板で、「丈瑠の影武者としての任務が終了なら、ディスクやインロウマルだけでなくショドウフォンも没収しなきゃダメだったんじゃね?」とか「丈瑠も18代目の影武者任務終了=シンケンレッドに変身する必要すらなくなったんだから、ショドウフォン返還するの忘れてない?」とかツッコまれてたけど、丈瑠がショドウフォン持ってなきゃ今回の話は成立しなくなるので、オレ的には「丈瑠はショドウフォンの返還を忘れてたというより、揺らいでいるなりにも『志葉丈瑠』のアイデンティティとして、無意識だけど手放すことができなかったのでは…?」と推測。


その頃、丈瑠を探しに行こうとする爺に、茉子たちはついて行くというが、すべての責は自分にある…と、残るよう諭す。
影武者=人生はもとよりその生命すら犠牲にする運命にある幼子を17年育てる…という爺の覚悟と悲しみと(丈瑠に対する)罪悪感は計り知れないものがあるな。
ディケイドのシンケン編で「(戦いに行った殿たちを)待つことしかできない」と語る爺のセリフが余計に染みるぜ…。
たとえ影武者であっても、爺だけは殿(丈瑠)の「帰る場所」でありたいと、この17年一緒にいたんだな…と。
そこに空気が読めない丹波がやってきて、丈瑠をいつまでも「殿」呼ばわりするな! と言うが、そこにナイスタイミングで飛んでくる姫の扇。
どんどんハリセン化していってます、姫の扇w
「影(丈瑠)がいてくれたこそ、私は無事でいられ、封印の文字を習得する時間を稼げた。それは忘れるな」…と言う姫。
しかし丹波は「影(丈瑠)も役目を終えてホッとしてるはず。影武者・丈瑠はその存在自体が全部『嘘』だったのだから」…と嘯く。
それを聞いた薫は、裃黒子に命じて丹波をだまらせる。
志葉家の家紋つき猿轡でwww

多分、薫は丈瑠の苦しみとか悲しみとか、すべてでではなくても理解している。
だからこそ「影武者」として自分の犠牲になるために生きてきた丈瑠を開放するつもりだった。
ただ、薫は丈瑠が「殿様としての生き方以外知らない」とまでは考えてなかった…というより、知らなかったんだろうな。
そして、薫にしてみれば、まさかこんなカタチで丈瑠が姿を消すなど想定外だったんだろう…。


なおも死闘を繰り広げる丈瑠と十臓。
「存在するのはただ『剣』のみ。するべきことはただ『戦い』のみ」
十臓のその言葉に、丈瑠も
確かに、これだけは『本物』だ…。一切『嘘』がない!
と、戦うことを楽しみ始める。
…徐々に壊れてきてるぞ、志葉丈瑠!


その頃、六文船ではシタリが、オボロジメを最強のアヤカシとすべく、自らの命の半分を分け与えていた。
すべてはドウコクを復活(三途の川から浮き上がらせる)ためだった。


一方、志葉屋敷では、丈瑠の抱えていたものの重さを知り、丈瑠も爺も何故何も言ってくれなかったんだ…とやり場のない怒りをぶつける千明たち。

そして爺は(丈瑠の父の墓がある)寺へ…。
そこで丈瑠と十臓の死闘を目にした爺は、「まるで外道衆のような戦い」と丈瑠を諌め、2人の間に入り止めようとするが、邪魔立てされたことを腹を立てた十臓が爺に斬りかかる。

爺をかばった丈瑠は十臓に一太刀浴びせるが、そのまま爺ごと谷底に落ちてしまう。



丹波に「今まで(丈瑠がいた間)のことは全部『嘘』」と言われたことで、これまで丈瑠と過ごしてきた日々すら嘘なのか…と悩むことは。
そんなことはない…と、ことはの手を握る茉子だが、

流ノ介は「『嘘』かもしれないな…。そう思えば迷うことはない」と3人の思いとは逆のことを呟く。
しかし、流ノ介もまた、侍としての忠義と、丈瑠への想いの間で揺らいでいた。
…が、それを聞いた千明が殴りかかろうと思う間もなく、隙間センサーが鳴る。

どうやら先週の予告で源太がのぼりやら何やらに巻かれていたのは、(丈瑠探しに暴走した)ダイゴヨウに振り回されていたからだったのかwww

おそらく4人のやり取りを聞いていただろう薫は、「皆思うところはあるだろうが、私と一緒に戦って欲しい」と頼む。
ゴールドに変身した源太だが、オボロジメの異常な強さに倒れるが、そこに姫たちが駆けつける。

先週は姫だけの「一筆奏上」だったけど、今週は全員で「一筆奏上」。

しかし、源太はそれに違和感を覚える。
「お前ら、本当にあのお姫さんに…」と、家臣たちすら丈瑠を捨てるのか…と言う源太に、「もっと憎たらしいお姫様だったら(ついて行く行かないを決めるのは)簡単だったのにな…」と苦しい心情を吐露する千明。




一方、崖下に落ちた丈瑠と爺。
意識を取り戻した爺は丈瑠の手を握り、許しを請う。

そして、まだまだ満足できない十臓さんは丈瑠を探します…。
どこまで丈瑠のストーカーやねん、この人w

そういやこれまた特撮板での話なんだけど、シンケンジャーって戦隊間の恋愛描写がない代わりに、十臓の丈瑠への執着がパネェ…って話になったのよ。
…で、じゃあ何でそんなに執着するんだ? となって

  • 究極のドS(十臓)が究極のドM(丈瑠)と巡りあったから
  • 人を斬ることが快楽だと豪語する十臓はドSに見えるけど、しかしそんな十臓の真の望みは『自分と斬り合うことで快楽を感じている相手に斬られることで、更なる(究極の)快楽を得ること』だから、実はドMだよ
  • その道(SM)の人の話では、『Mを制してこそSを制する』のだという。だから十臓はSMを極めているw
  • 実は真のSMって、実はSのほうがMの望むことをしてやっているという。そういった意味で実は主従逆転しているんだ

…と、その昔「アンタは都会に住んでたら間違いなくSMクラブに勤めていただろう」と言われたことがあるオレには、非常に納得できる内容だったんだなwww
真にSMを極めた十臓さんとしては、今まで散々自分を犠牲にしていた究極のドM・丈瑠のドSスイッチON*1は願ってもないことだったんだなw



オボロジメ(一の目)を撃破し、二の目も撃破したはずが、シタリによって三の目まで与えられていたオボロジメに驚くシンケンジャー
圧倒的な力に苦戦しつつも、サムライハオーで何とか撃破。



丈瑠が幼い頃から「志葉家18代目当主であれ」と、時には厳しく、時には優しく育ててきた。
丈瑠もその期待に応え、火のモヂカラを習得した。



そんな爺が丈瑠を17年間支え続けたのは、丈瑠を預かったときに丈瑠の父とした約束のためだった。
丈瑠が影武者とはいえ「志葉家18代目当主」として立派に成長したことは、爺としては丈瑠の父との約束、そして己の誓いを無事果たせたことではあった。
しかし、丈瑠が影武者の任を解かてしまったことで、それが仇となるとは…と悔やむ爺。
爺の言葉に自分を取り戻しかけそうになる丈瑠…。

しかし、その前に死闘の続きを望む十臓が現れる。
お前がするべきことは『戦い』のみ。あるのは…『剣』のみだ!

その言葉に、再びシンケンマルを掴む丈瑠。
「殿にはそれ(剣)だけでないはず!!」と止める爺。
爺の言葉すら届かないのか、丈瑠は爺を振り切り十臓へ立ち向かう。


負傷して志葉屋敷に戻ってきた源太。

そこへ帰ってきた4人に源太は、丈瑠が「(殿様でなくなった)『俺には何もない』って言うんだよ…」と涙ながらに告白。
そして丈瑠と十臓の戦いを止められなかった爺も帰還し、丈瑠と十臓の死闘を知らせる。



流ノ介たちとの絆は、『嘘』だけはないはず」…という爺の言葉を振り切るように、戦いに没頭する丈瑠。
…アレ? 先週ラストの生き生きと目が輝いたあたりから多少壊れてきてたように感じてたけど、まだ「志葉丈瑠」としての少なからず心は残っているようだな。
本格的に「壊れる」のは来週か?



丈瑠を止めに行こうとする茉子・千明・ことは。
しかし、流ノ介だけは「私は、侍として」…と侍である自分を捨てることができずにいた。
そんな流ノ介に茉子は責めることもせず、3人で向かうことを決める。

茉子たちが去ったあとの志葉屋敷で、流ノ介は侍としての忠義と、丈瑠への想いの間で激しく葛藤していた…。


そしてついに丈瑠VS十臓の死闘は決着の瞬間へ…。


茉子・千明・ことはは間に合うのか!?



Aパートはまだ引っ張るんですね?>死闘

でも十臓さんは(多分)満足して燃え尽きるようなんですが…。

十臓の道連れになるかのように闇落ちしかける丈瑠。

まさかのあの人再登場。

真実…俺の


次回も神回の予感…。

*1:先週ラストの生き生きした目